社会的治癒が認められたことで初診日が変わり、遡及分も認定されたケース
| 相談者 | 女性(40代) / 無職 / 大阪市 |
|---|---|
| 傷病名 | 双極性感情障害 |
| 決定した年金種類と等級 | 障害厚生年金2級 |
症状・経過
平成7年頃に当時の職場の勤務体制が不規則であったことや、過重労働であったことから心身ともに疲れており心療内科を受診。自律神経失調症とうつ病と診断され半年程度通院しておられましたが、症状軽快し通院不要になった為、平成8年頃に一旦通院中断。
その後は結婚され、厚生年金加入でのフルタイム就労や、雇用保険のみ加入のパートタイム就労、医療事務系の国家資格取得、職場での昇進等、社会的に問題なく、当然心療内科通院もされずに過ごされておられました。
平成28年頃より当時の職場での売上に対する責任感や、時間外労働等で徐々に頭痛やイライラ、不眠などが現れ始めた為、約20年ぶりに心療内科を受診、通院と服薬開始。感情の起伏が顕著となり、双極性感情障害と診断され、仕事は退職。
経済的な補填の為に、障害年金の申請を検討され、制度について調べ始めたようですが、「障害年金は初診日が重要であること」、「初診の医院が廃院していること」、「社会的治癒が認められれば受給できる可能性が有ること」を知り、主治医からも「社労士に相談したほうが良い」と言われた為、当事務所にご相談頂きました。
申請結果
障害年金受給年額:約165万円(障害厚生年金2級)
遡及額:約177万円(障害厚生年金2級)
社労士の意見・感想
前回の受診から20年以上経過しておりましたので、社会的治癒の期間としては充分であると考えました。(4年前後でも認められるケースがあります。)
初回ご来所の際、当事務所の方で一旦、社会的治癒期間の厚生年金の加入期間の状況を調べさせて頂く為の年金機構宛の委任状をお預かりし、ご本人様には社会的治癒期間の日常生活の状況、その他就労状況や資格取得の状況等が客観的に示すことができる資料を集めて頂くようお願いし、ある程度集まった段階で再度ご来所頂くようお願いしました。障害年金請求代行の委任契約をしないと毎日が落ち着かないということでしたので、委任契約はその場で締結して、その日は一旦帰られました。
約20年の社会的治癒期間の内、厚生年金加入での就労は約5年間、厚生年金は入っていないが雇用保険加入で就労していた期間は約3年間、その他に資格の取得や、職場での管理職への昇進、家族との交流の写真や、2度の出産を示す資料の他に、主治医の意見書も取得できましたので、初回の裁定請求段階で社会的治癒が認められない場合は、審査請求~再審査請求でも十分戦える内容であると感じておりました。
審査期間も特に遅延は無く、一発回答で社会的治癒認定となりました。
認定されたことを電話でお伝えすると大変喜んでおられました。審査期間中の約3か月間は、大変落ち着かなかったとのことでした。
ちなみに平成7年は厚生年金期間と国民年金期間の両方がありましたので、社会的治癒が認定されない場合は国民年金(基礎年金)での請求になっていた可能性も考えられます。

今回も間の期間の資料が比較的充実しており、厚生年金加入で就労も継続されていたため社会的治癒は認められるだろうというある程度の自信はありましたが、実際に決定されるまでは安心できないのが正直なところです。
無事、思惑通りの初診日で認定され、遡及分も3級、事後分も2級認定とのことで最善の結果となり、大変喜んでおられました。長年建設会社で第一線で働かれておりましたが、今回の受給決定で経済的な不安が軽減されたため、給料は下がりますが精神的負荷の低いお仕事に転職されたとのご連絡を後日いただきました。
(社会的治癒で申請する際、当然ですが治癒前(今回でいうと平成15年2月~平成25年3月)の通院していた期間は診断書や病歴・就労状況等申立書に明記したうえで、審査側に治癒を認めてもらうことになります。)
